頭痛には様々な種類がありますが、大きく分けると「1次性頭痛」と「2次性頭痛」の2つに分類されます。
2次性頭痛は、頭部の外傷や脳血管障害、高血圧、目や耳の障害など何らかの別の疾患や障害により起こる頭痛のことを指し、この場合は速やかに医療機関への受診が必要となります。

1次性頭痛は片頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛、後頭神経痛に分類され、それぞれ痛みの特徴や痛みのきっかけなどが異なります。

頭痛の中でも一番頻度が多いとされているのが緊張型頭痛です。
後頭部や側頭部が「ギュー」と締め付けられるように痛むのが特徴で、数十分～数日間続きます。比較的夕方に多く、痛みの程度は軽度～中等度とされています。
日常生活の動作で痛みが強くなることは無く、頭痛に伴った症状もあまりありません。

一方、片頭痛は片側または両側のこめかみ周辺が「ズキズキ」「ドクドク」と拍動するような痛みを繰り返し、吐き気や嘔吐を伴ったり、目の前がチカチカする、ギザギザ模様が見えるといった前兆の後に起こる場合があります。日常の動作によって頭痛が増強するため、日常生活への支障はより大きいものとなります。
月経前、または月経に伴って起こる頭痛もこの片頭痛の一種と考えられています。

群発性頭痛は目の周りや側頭部にかけてキリキリと突き刺すような激痛が短時間で現れます。数週から数カ月の期間に集中して起こり、夜間や睡眠時等の決まった時間に起こりやすいとされています。２０代～３０代の男性に見られることが多いですが、頭痛の起こる頻度としてはそれほど多くはありません。

後頭神経痛は後頭部から耳のつけ根にかけてピリっとするような痛みが起こり、頭を動かしたときなど一時的に痛みが現れます。

このように頭痛にはさまざまな種類があり、それぞれ原因や適切な対処法が異なります。
ここでは、慢性的に頭痛を繰り返している方や、なかなか改善しないという方へ、その原因や対処法について解説をしていきます。

頭痛は血管の過度な拡張または収縮や、神経の圧迫などによって起こると考えられていますが、はっきりとしたメカニズムがわかっていないものもあります。
頭痛を引き起こす可能性がある因子としては次のような事柄が挙げられます。

【緊張型頭痛】
・不良姿勢
・首の疾患
・顎、目、鼻などの機能異常
・精神的な緊張

【片頭痛】
・ストレス・疲労
・睡眠不足・睡眠過多
・月経周期
・天候や気温、気圧の変化
・食事

【群発頭痛】
・飲酒

【後頭神経痛】
・不良姿勢
・ストレス

頭痛が起きた時、または起きそうな時への対処として一番多くの方が行っているのは薬を飲むことではないでしょうか。手軽で即効性があるため外出時や手が離せないときでも対処できるのはとても助かりますよね。日頃から常備している方も多いかと思います。
一方で薬は鎮痛を目的としているため、一時的に痛みが抑えられても数日のうちに再発することが多くみられます。その度に薬を服用していると次第に薬が手放せなくなってしまうという方もいらっしゃいます。

薬以外の方法として挙げられるのが、鍼灸や整体、マッサージなどの治療です。手技や鍼灸は神経、血流に働きかけて体調を整えます。当院だけではなく、他の治療院でも多くの頭痛でお悩みの方が治療をされています。

自分で出来る対策としては、お風呂で温める、頭やその周りを冷やす、寝るなどが挙げられ、頭痛のタイプによって適切な対策が異なります。本来冷やした方がいい場合に温めてしまうと逆に痛みが強くなってしまう場合があるため注意が必要です。
慢性的に頭痛がある方でも、いつも同じタイプの頭痛とは限らず、また併発していることもあるため、その都度適切な対処方法を見極めなければなりません。

頭痛になってしまった時には上記のような対策がありますが、薬が思うように効かなかったり、治療院に行く時間がなかったりと必ずしも対処できるわけではないかと思います。痛みの頻度や強さによっては日常生活への支障が大きくなってしまうため、日頃から頭痛が出ないように予防することが大切です。

根本的な改善には、頭痛の原因やその引き金となっているものを解決していく必要があります。姿勢や生活習慣を見直すことで改善につながる場合も多くありますが、天気や気圧などの外的環境や月経周期など生活習慣だけではなかなか改善しにくい場合もあります。

これらについては鍼灸や整体などで日頃から体調を整えること、特に自律神経の働きを整えることが大切です。自律神経は血流の調節に大きく関わるため、頭痛にも影響していると考えられています。また、ストレスは頭痛ととても関係が深いことがわかっており、ストレスケアが課題の一つとなります。鍼灸や整体で自律神経の働きにアプローチを行い体調を整えることで頭痛を起こしにくい体づくりを目指すことができると考えられます。

当院では、治療による頭痛の改善に加えて、ご自身で出来る対策を知ること、日頃から予防をすることで痛みの強さや頻度をコントロールすることを目指しています。
頭痛についての問診やストレスチェック、体の状態などから頭痛のタイプを推測、各々の頭痛や原因に合わせた施術を行っていきます。
特に緊張型頭痛や片頭痛、後頭神経痛に対して改善例があり、「薬の量が減った」「以前より痛みが出る頻度が減った」という声をいただいています。

慢性的な頭痛やなかなかよくならない頭痛でお困りでしたらご相談ください。